ブックタイトルMEDICAL STAFF SESSION
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MEDICAL STAFF SESSION
【はじめに】当院は394床の救急告知病院である。2011年、多職種によるチーム「肝疾患お助け隊」を結成し、10年が経過した。現在では、医師1名・看護師29名・薬剤師4名・保健師1名・臨床工学技師3名・管理栄養士3名・理学療法士2名・医師補助事務作業者1名・医療ソーシャルワーカー2名・事務3名・治験コーディネーター1名の計51名で活動している。その中で当院でのHCV撲滅に向けた活動と今後に向けての課題について報告する。【受検勧奨】世界肝炎デーに併せてポスターを作成。各病棟や外来、検査部に貼付して啓発。また、ポスターと同じデザインの手作りカードを給食と一緒に配布。その他、COVID‐19のワクチン接種後の待機時間を利用し、肝炎医療コーディネーター(以下肝Co)が作成した啓発動画を流した。【受診勧奨】当院では2013年から院内肝炎ウイルス陽性患者の拾い上げを開始し、第55回日本肝臓学会総会で報告した。その後、HCV抗体陽性者の実態把握率100%を達成。また、HCV治療導入患者29名、13名を定期受診再開に導くことができた。【活動の拡大】消化器外来・病棟看護師の肝Coが主体となって行っていたHCV陽性患者の情報収集を、主治医や各病棟・各外来の肝Coが担うようになった。前回発表した「面談」で確認していた細やかな内容が事前に把握できるようになった。肝臓専門医への迅速な紹介が増えたことで、面談が「HCV抗体陽性者への事前面談」から「HCV抗体陽性未受診者やSVR後フォロー中断者への受診勧奨」に変わった。【課題と今後】1)HCV陽性患者家族への受検勧奨:以前は面談の場で陽性患者と一緒に説明して受検勧奨していた。コロナ禍において困難なため、退院時や再診時にともに来院してもらうようにしている。今後も外来と病棟の連携がより必要になる。2)SVR後フォロー中断者へのアプローチ:受診再開してもらう数を増やしていくため、患者本人、または家族へ専門医での定期検査(特に半年に1回のエコー検査)の重要性を説明する。当院だけでなく、通いやすい肝臓専門医を紹介している。3)肝Co個々のスキルアップ:定期勉強会や意見交換できる場を作り、個々の知識・意識を高めていく必要がある。【結語】HCV抗体陽性者の実態把握率100%を達成できた。2030年HCV撲滅に向けて、院内肝Co全体の知識と意識を高め、活動をより充実させていきたい。また、定期受診できていない患者への受診勧奨、患者家族への受検勧奨を含めてより深く関わっていく必要がある。SP2-P-47当院におけるHCV撲滅活動橋本良(はしもと りょう)1,三原史奈子1,稲場美紅1,谷本泰子1,北井典子1,横山尚子1,古市花奈3,吉岡考哲2,福原恵美2,森脇奈実2,胡麻三千代1,江原真由美1,荒滝桂子41医療法人あかね会土谷総合病院看護部,2医療法人あかね会土谷総合病院臨床検査部,3医療法人あかね会土谷総合病院診療部,4医療法人あかね会土谷総合病院消化器内科102