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概要

MEDICAL STAFF SESSION

【はじめに】各都道府県が主体となり、市町村保健師、医療機関の看護師、職域の健康管理担当者などを対象に、肝炎に関する情報の説明、肝炎ウイルス検査後のフォローアップや受診勧奨などの支援を行う人材を肝炎医療コーディネーターとして養成している。しかし、これまでの研究において肝炎医療コーディネーターの活動をタイムリーに可視化する方法については検討されておらず、またモチベーション向上のための取り組みの報告も少ない。そこで、今回、肝炎医療コーディネーターの活動の可視化の取り組みを行い、課題とともに報告する。【方法】文献から肝炎医療コーディネーターが実施している活動内容について整理した。その後、予防・受検・受診・受療等の場面における活動内容について簡便に入力できるWEBサイトを、WEB開発企業に依頼し作成を行った。また、2020年10月に開催された地域肝炎対策サポーター研修会にて、当該サイトオープンを広く周知した。さらに、地域肝炎対策サポーター(岡山県における肝炎医療コーディネーターの呼称)に登録している方に対して、登録方法を記載したリーフレットを郵送した。登録者の活動内容の入力に対するモチベーション向上のために、研修会情報などを含めたメールマガジン送信を不定期ではあるが行った。取り組み開始から1年後となる2021年11月には、肝炎医療従事者研修会において、特に活動頻度が多い上位者を表彰した。【結果】2021年11月末時点で28人が登録され、173件の活動レポートが記載された。活動レポートの内容は、費用/制度説明が最も多く68件、肝臓専門医/専門医療機関への受診の必要性の説明24件、定期受診の重要性17件、肝炎ウイルス検査の受検場所の案内16件、検査結果の見方11件が多い順番となっていた。【考案】肝炎医療コーディネーターの活動状況の把握やモチベーション向上のための工夫はまだまだ充実していない現状である。今回、我々は活動歴を可視化し他者との情報共有を図ること、また活動歴が活発な方を表彰することで、モチベーション向上の一助になるのではないかと考えた。しかし、実際に登録者や入力頻度はなかなか増えない現状に直面している。こうした新たなシステムの導入については、登録者の興味や関心をくすぐるような仕掛けや入力の手間を感じるより充実感を得られるような継続的な工夫が必要と考えている。SP2-P-52岡山県地域肝炎対策サポーターの活動の可視化にむけた試み難波志穂子(なんば しほこ)1,石田絵理2,山科由美子2,畑中信子2,岩崎哲也3,足立卓哉4,竹内康人4,高木章乃夫4,岡田裕之41岡山大学病院新医療研究開発センター,2岡山大学病院肝炎相談センター,3岡山大学病院医事課,4岡山大学病院消化器内科112