ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

MEDICAL STAFF SESSION

 2022年6月2日、3日にパシフィコ横浜で開催された第58回日本肝臓学会総会において、国立国際医療研究センター 肝炎・免疫研究センター 研究センター長 考藤達哉会長がご考案された特別企画として、ウイルス肝炎の撲滅(Elimination)を柱に据えて、2日目の6月3日にはHCVElimination Summitと称してメディカルスタッフセッション「肝炎医療コーディネーターの現在と未来」が開催されました。もはや恒例となってきたメディカルスタッフセッションでご発表された、日々の全国各地で肝疾患対策に取り組むメディカルスタッフや患者会の皆様が活動の工夫や成果、そして苦労されている課題等を口演18演題、ポスター53演題でご発表されました。いずれのご演題も、例年、時代のニーズを精緻に捉えた貴重な内容であり、活発なご討議も行われ、我が国の肝疾患対策の現状と課題を俯瞰することのできる貴重な機会となりました。一昨年前の第55回日本肝臓学会総会において当時の会長の持田智教授の開催から始まったメディカルスタッフセッションですが、今回から患者会の肝炎医療コーディネーターからのご発表やご質疑も頂くことが出来て、我が国の肝疾患対策は、本格的に医療者と患者さんの二人三脚で進み始め、そして大きな成果が上がってきたことを示した我が国の肝疾患対策において歴史に残る機会ともなり、当日、現地で参加の多くの皆様の瞳に滲む涙を拝見した感動は忘れることができません。このような素晴らしい機会の創出に対して、考藤達哉会長ならびに関係の皆様に改めて深くお礼を申し上げます。 本書は本セッションで本書の制作に寄稿くださいましたご発表についての概要をまとめたものです。これからの肝疾患対策にとって非常に有用な参考書として活用して頂くだけではなく、全国の同じ志をもつ者が日々、地道に患者さん視線をつらぬき、まさに「利他の心」で頑張っている姿を思い浮かべて、お読みくださる皆さまが常に明るく前向きに高い目標を達成するための羅針盤となることでしょう。 最後に、本記録集の編集にあたって、企画をお認めくださいました日本肝臓学会理事長 竹原徹郎教授、総会会長 考藤達哉センター長ならびに、ご協力頂いた本企画の司会と演者の皆様に深くお礼を申し上げます。 「一人ひとりが肝炎医療コーディネーター」としてこれからも高い目標を実現するために果敢に挑戦していきましょう!はじめに※本文中の司会者、発表者、質問者は敬称略で記載していることをご容赦ください。令和4年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(肝炎等克服政策研究事業)「非ウイルス性を含めた肝疾患のトータルケアに資する人材育成等に関する研究」研究代表者 江口有一郎(医療法人ロコメディカル ロコメディカル総合研究所 所長)003