ブックタイトルMEDICAL STAFF SESSION
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MEDICAL STAFF SESSION
【背景】川崎市では平成27年度から肝炎ウイルス陽性者フォローアップ事業を開始し、約6年が経過した。またこの間、様々な啓発方法で、肝炎ウイルス検査を啓発しており、以下の検討を行った。【方法】検討1:平成20年度から特定感染症検査事業の一環として、保健所に加えて約400か所の委託医療機関でB型・C型肝炎ウイルス検査を実施しており、その件数と「啓発の効果」を解析した。検討2:陽性者が早期に医療機関を受診し、重症化を防ぐことがフォローアップ事業の目的と考え、「肝臓専門医受診率」を解析した。【結果】検討1:7月の肝臓週間には、南武線・鶴見線でのポスター掲示や,成人式でのリーフレット配布等を行い、受検勧奨を行った。また、他部署と連携し、特定健診やがん検診などの個別通知に肝炎検査の案内を載せた。このような取り組みから、平成24年には8,700件と低下傾向だった肝炎ウイルス検査数が約10,000件に上昇し、令和2年度もコロナ禍に関わらず、受検者数は維持された。また、受検者に占める若年層の割合が増加した。検討2:従前は陽性者へリーフレットや調査票の送付、さらに電話による専門医への受診勧奨を行い、事業開始当初は同意した陽性者の約40~50%が、専門医を受診したことが確認できたが、調査票の返信率は、年々低下傾向であった。そこで、QRコードを使った受診状況の確認や委託医療機関への専門医への受診状況の確認を行ったところ、同意した陽性者の約60~70%が専門医への受診したことを確認できた。また、QRコードの送付内容を工夫したことで、回答率が向上した。【考案】啓発活動によって検査数は増加した。B型・C型肝炎ウイルス陽性率は年々低下傾向ではあるが、若年層の陽性率は直近では増加しており、若年層へのアプローチを更に工夫していきたい。調査票を返信しない集団にも、専門医を受診済みの陽性者が存在すると推測され、受診状況の確認を取ることが出来ないのは大きな課題であった。QRコードを用いた調査及び委託医療機関への陽性者の受診確認により、効果的、効率的に受診確認ができた。そのため、陽性者も減少してきていることから、令和3年度からは陽性の場合は専門医受診を条件に受検可能と変更し、より未受診者を正確に把握することとした。【結論】啓発によって若年者や職域での肝炎ウイルス検査が増加した。フォローアップ事業により約半数の陽性者が受診へと導けた一方で、新規手法の開発、何より自治体の担当部署のみならず、検査委託医療機関、肝臓専門医療機関、肝疾患拠点病院との密な連携が引き続き必須である。SP2-P-37川崎市における肝炎対策の取り組みと課題今井治彦(いまい はるひこ)1,3,吉岩宏樹1,小泉祐子1,3,大坪裕一郎1,是永匡紹2,31川崎市健康福祉局保健医療政策部,2国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター肝炎情報センター3新たな手法を用いた肝炎ウイルス検査受検率・陽性者受診率の向上に資する研究1?????????????????????????????????????????? ???????????????? ???????????? ???????????????? ???????????? ?????????????????????????????????????????????????? ??????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????082