ブックタイトルMEDICAL STAFF SESSION
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MEDICAL STAFF SESSION
【目的】B型・C型肝炎ウイルスに対する治療法の急速な進歩により、肝硬変や肝がんの発症リスクを抑制することが可能となってきている。また、早期発見、早期治療は患者のQOL向上に重要であるが、肝炎ウイルス陽性患者が肝臓専門医への受診に至っていないケースが明らかになっている。当院でのB型・C型肝炎ウイルス陽性患者拾い上げに対する臨床検査技師の取り組み、肝臓病教室における活動内容について紹介する。【方法、内容】<B型・C型肝炎ウイルス陽性患者拾い上げに対する臨床検査技師の取り組み>肝炎陽性患者拾い上げチームを設け、肝臓専門医への受診勧奨の取り組みを行っている。臨床検査技師としての主な役割としては、B型・C型肝炎ウイルス陽性患者の抽出を行い、肝臓専門医への受診勧奨を行っている。当院では、臨床検査技師が月一回B型・C型肝炎ウイルス陽性患者の抽出、集計を行い、データを基に医事課スタッフが電子カルテ付箋機能を用いて検査依頼医へ報告している。<肝臓病教室における活動内容>当院では、年間3回程度、肝臓病教室を開催している。メンバーとしては、肝臓専門医、薬剤師、臨床検査技師、管理栄養士の4名で構成している。テーマは「B型・C型肝炎」「脂肪肝」「肝硬変」など肝臓病全般であり、参加者のニーズに合わせミーティングを行い決めている。臨床検査技師としての活動としては、肝臓病に関わる「血液検査」、「画像検査」、「組織検査」について、検査の必要性や検査内容について説明を行っている。【考案】臨床検査技師は、肝炎陽性患者の検査情報を臨床へ伝える最初の段階の役割を担っている。肝炎陽性患者の検査結果報告体制の整備は、肝臓専門医への受診勧奨に繋げるうえで重要であると考える。肝臓病教室は、各医療スタッフの専門性を活かし、肝炎に対する正しい知識や情報提供を行うことが重要であるとともに、短い診療時間では説明しきれない検査結果の見方や患者からの疑問に答える役割を担っている。また、B型・C型肝炎患および肝臓疾患を抱える患者への治療継続を促す重要な場であると考える。【結語】肝炎陽性患者拾い上げによる受診勧奨へのサポート及び、肝臓病教室においての啓発活動は、B型・C型肝炎ウイルスについて正しい知識を広め、臨床検査技師としての立場から、肝炎医療コーディネーターとしての活動を普及させたい。SP2-P-43当院における肝炎医療コーディネーターとしての臨床検査技師の取り組み矢野孝明(やの たかあき)1,大矢知崇浩1,石咲朋子4,長谷川恭子4,橋本陽3,村田亮介2,山本あゆみ2,田中聡2,浦吉俊輔2,中川直樹2,石田聡21地方独立行政法人桑名市総合医療センター中央検査室,2地方独立行政法人桑名市総合医療センター消化器内科,3地方独立行政法人桑名市総合医療センター薬剤部,4地方独立行政法人桑名市総合医療センター栄養管理室094