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活動事例

肝CoインタビューVo.4

マスター肝Co

「つなぐ人」
肝炎医療コーディネーター・
看護師・相談員 橋本まさみさんの軌跡
─ 「不安から始まり、チームで支え、
地域へ広げる存在へ」─

相談員 橋本まさみさん

誇り ─ 「安心できました」の一言が、続ける力になる

「患者さんや地域の方から『安心できました』『相談してよかった』と声をかけていただいたとき、大きな誇りを感じます」。外来看護師として日々患者に向き合いながら、拠点病院の事業担当として市民公開講座や研修会の企画運営も担う橋本まさみさん。
多忙な中でも活動を続けられるのは、医療と生活をつなぎ、人と人を結び、次の世代へとバトンを渡すという、この役割ならではの意義があるからだという。

はじまり ─ 「私にできるのだろうか」という不安と孤立

肝Coになったきっかけは、前任の相談員からの勧めだった。「肝Coならできそう」「自分の居場所が見つかるかもしれない」と背中を押された一方で、「相談員の方は相談対応が業務だから肝Co活動ができる。でも私は、内科外来が忙しい中活動できるのか・・・」と不安が大きかった。
前任者の退職後、通常業務と兼任でセンター業務を担うことになり仕事量は激増。活動が“見えにくい”ことで理解が得られにくく、月1回の活動報告書の提出を求められた時期には深い孤立感も味わった。
しかし、肝疾患センター長が上層部の会議で活動を報告してくれたことで病院全体の理解が得られ、少しずつ周囲の協力体制が築かれていった。

手探りの現場 ─ 耳を傾け寄り添えば拒む理由が見えてくる

初めての面談は「何を聞かれるのか」と緊張でいっぱいだった。とくに印象に残っているのは、提案を受け入れたくないと拒む患者との対話だ。「共感して耳を傾けるうちに、『なぜこの方は提案を受け入れたくないのだろう?』と考えるようになりました」。その理由さえわかれば、一緒に解決する方法を考えればいい。それに気づいてからは、提案を拒む患者と話すこともつらくなくなったという。

つながり ─ 一人ではできない。だから、連携が力になる

長い経験の中で橋本さんが強く実感しているのは「一人でできることはごくわずか」ということだ。医師には日常業務のすれ違いざまに声をかけ、行政にはこまめに連絡を取り、研修会でも自ら積極的に声をかけ続けた。研修会のグループディスカッションで声をかけた方と活動を共にしたり、市民公開講座で「こうした場があると安心する」と感謝されたりする中で、小さなきっかけから人の輪が広がっていくのを目の当たりにした。チームで動くことで多様な視点が生まれ、困ったときに相談できる安心感が活動を継続する原動力となっている。

今と未来 ─ 外来×地域×育成。「支える」輪を広げていく

現在、外来看護師として患者の在宅療養や心理的不安に寄り添う一方で、拠点病院の事業担当として市民公開講座の開催や、次世代を育てる肝Co養成研修会の企画・運営にも奔走している。患者と地域を支え、正しい知識を広め、次の担い手を育てる──活動の幅は確実に広がっている。

若い世代へのメッセージ

肝炎医療コーディネーターの役割は、医療と生活をつなぎ、人と人を結び、未来へと継承していくこと。
一人ではできないからこそ、仲間と連携しながら、小さな支えを積み重ねていってほしいです。

「私にできるのだろうか」という孤独な不安から始まり、患者の思いに耳を傾け寄り添いながら、連携という名の確かな輪を広げてきた橋本さん。
彼女の紡ぐ「つながり」は、今日も地域と医療、そして次世代の担い手を力強く結びつけている。

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